映画『365日のシンプルライフ』が教えてくれたこと

映画レビュー『365日のシンプルライフ』

こんにちは、SAKIです。
みなさんの中で映画『365日のシンプルライフ』(2013年制作/原題:TAVARATAIVAS)を観た方はいらっしゃいますか?

断捨離やミニマリズムに興味のある方ならすでにご存知の方も多いかもしれませんね。私は久しぶりにAmazonプライムビデオで観直したところです。

映画を見て、あらためてモノとの向き合い方について考えさせられたことがあったので、それを書いてみたいと思います。

映画『365日のシンプルライフ』あらすじ

舞台はフィンランドの首都ヘルシンキ。モノが大好きだった26歳の男性ペトリが、失恋をきっかけに、モノに囲まれた生活にうんざりして、すべてをリセットするところからストーリーは始まります。

モノとは何か? 人生において大切なものは何なのか?

それを知るために、ペトリは実験的に以下のようなルールを決めて、それからの彼の365日をカメラで撮影することにしました。

ルール1. 持ち物は全て倉庫に預ける
ルール2. 持ってくるものは1日1個
ルール3. それを1年間続ける
ルール4. 1年間、何も買わない

ルール1については、まさにパンツ1枚も残さない徹底ぶり。季節は冬。第1日目に雪のつもる街中を全裸で倉庫へと走るシーンが印象的です。

持ってくるものは1日1個。モノを選んで持ち帰るなかで、それぞれのモノと真剣に向き合いながら、新しい発見をしていく主人公の姿がたんたんと描かれています。

そして、実験に協力してくれる家族・友人たちとの触れ合いや、新しい恋との出会いを通して徐々に変わっていくペトリの心情とモノとの向き合い方が画面上から伝わってきて、すごくリアルです。

果たして、365日目に彼の生活はどう変わったのか。倉庫の中はどうなっているのか…。

「人生において大切なものは何なのか」を問う実験の終わりに、ペトリはどんな答えを見つけるのでしょうか。

生活に本当に必要なモノはそんなになかった!?

この映画の興味深いところのひとつは、奇抜な発想だと思いました。

普通なら、持っているモノの中から徐々に減らしていくのがよくあるパターンですが、この映画の場合は、まず一旦ゼロにして、そこから徐々に増やしていきながらモノに向き合っています。すごく興味深いです。

1日1個というルールのもと、ペトリは、最初の数日は、生活を送る上でないと困る必需品を吟味し、倉庫からアパートへ持ち帰ります。

そして、6日目にはようやくセーターを取り戻し「服に身を包むのは気持ちがいい」と喜ぶシーンがあります(それまでは裸の上に直接コートを羽織って過ごしていました)。

7日目にはマットレスを持ち帰ってそれにキスまでして、その上で眠ることの幸福をかみしめています。モノへのありがたみを感じた瞬間ですね。

ところが、それからは「1日1個」のルールはだんだん適当になっていきます。生活を送る上で必要と思われるものが十分足りていると感じてくると、あえて持ち帰りたいと思わなくなったわけです。

恋をすると人生も環境も違って見える!?

ペトリのそうした気持ちのうつろいは、周囲の人間関係と連動していた気がします。

独身のペトリは、自分一人でいる時は、必要なモノはごく限られていると感じていましたが、気になる女性との出会いがあった頃から、気持ちにも生活にも変化が見え始めました。デートに着ていく服を選んだり、サイクリング用の自転車が必要になったり、彼女の壊れた冷蔵庫を修理するために右往左往したり…。

今までモノに執着を失っていたようだった彼が、映画の後半はルールも忘れてモノに振り回されているような雰囲気に変わってきました。しかも、それが一生懸命で、かつ幸せそうで、見ていてなぜか気持ちがほんわかしました。

「部屋はモノだらけ、心はカラッポ」だった彼が始めた実験は、彼女の出現で予想外の方向に向かい、彼女の心を掴むために心を砕き、モノとの関係性も別の価値観で見れるようになっていくのが印象的でした。

最後に~「モノは人生の小道具」

作中には、主人公がなんでも相談できる優しい祖母が何度も登場します。映画の大切なキーパーソンのひとりです。いぶし銀のようなフレーズをいくつもペトリに話してくれるのですが、その中でも「モノは人生の小道具」という言葉が私は気に入っています。

確かに、人間関係を良好にしたり、人生を豊かにするためにモノが小道具として大事な役割を果たしてくれるケースは少なくありません。それが相手を喜ばせるためのモノなら尚更ですね。

この映画をきっかけに「モノとは何か」を私なりに考えてみましたが、おそらく置かれた環境に応じて、その人に付随する価値観の表れなんじゃないかと思いました。例えば、ミニマリズムも然りです。

私は現時点では「モノを減らしてシンプルに豊かに暮らす」を実践中ですが、もちろん所有物ゼロを目指しているわけではありません。

単に必要か不必要かという指標だけにこだわることはせず、生活を豊かにしてくれるモノとそうではないものを選別しながら、人生に必要な小道具はどれなのかを見極め、今後の人生の流れを作っていければと、この映画を観て思いました。

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